【地元業者がこっそり教える】湘南移住で後悔しない家探し【ポイント５つ】

「湘南移住を考えてるけど、最近人気のエリアと聞くし、相場もわからない。せっかく都心を出るなら今より広くて綺麗な家に住みたい。湘南エリアと言ってもどこがおすすめなの？」

「次の更新までに湘南移住したいけど、引っ越しは初期費用もかかるしリスクもあるので失敗して後悔をしたくない！」

「お値引き交渉の必勝法を教えて欲しい！」

そんな方に向けて東京から湘南に移住して１年、現役不動産屋の私から、後悔しない家選びの必勝法をこっそりお教えします！

この記事では後悔しない湘南移住のための、家探しの方法を５つのステップに分けてご紹介しています。
この５ステップ通りに進めていただければ、納得のいく理想の家が見つかるでしょう。

賃貸か購入か

まず大前提として、賃貸にするのか、購入するのかという問題があります。
それぞれ事情があるかとは思いますが、いきなり購入するのはおすすめできません。

よほど家を買うことに慣れている、もしくは土地勘があるのでなければ、まずは賃貸で住んでみてから、じっくり購入する家を決めるのがおすすめです。
この記事では主に賃貸の家探しについて書いています。

湘南の移住人口が増えている？！

コロナ禍でリモートで仕事する人が大幅に増え、フリーランスなど個人事業主が珍しくなくなりました。
飲み会などの大人数の集まりも減り、職場にも行かないのであれば、高い家賃を払って東京に住む必要は無くなったと感じている人も多いのではないでしょうか。

同じ家賃でも広い家で、海や山など自然の近くで、かつ東京まで遠くない場所といえば、真っ先に思い浮かべるのが湘南。

どうやら私を含めて東京を脱出した人の多くは藤沢市に移住しているようです。

「東京脱出」した人はどこへ？　23区からの転出者が増えた市区町、調べました #新型コロナ #転出 #首都圏：東京新聞 TOKYO Web https://t.co/8F89PDerjf

— 東京新聞政治部 (@tokyoseijibu) April 20, 2021

藤沢市の人口が７月に44万人を突破した。将来人口推計の見通しを４年前倒しで到達した形で、藤沢市への転入者は18年１万９９９８人、19年２万３８０人と増加傾向が続いていた。市企画政策課は「人口増は都市部への人口集中や、湘南エリアの人気なども要因。コロナ禍による移住加速傾向も含め、今後も増加が予想される」とする。
　-タウンニュース　人口増の背景に移住者｢湘南」人気も影響

湘南は激戦区。好条件の物件はスピードが勝負！

2019年秋以降、湘南での家探しはどんどん難易度を増してきています。上述の通り、転入してくる人口が増えている上、既に住んでいる人も今より好条件の物件が出てこないため、住み替えを先延ばしにする方も多く、物件全体の動きが鈍くなっています。

希望の物件に出会えず、半年以上探し続けているお客様も多いです。たまに好条件な物件が出たとしても、半日程度で募集が終了になってしまうこともしょっちゅうです。よって、「これだ！」と思う物件があれば、早めに申し込みを決断をする必要があります。

「早く決めないと、なくなりますよ。」が営業マンの単んたる営業トークなのか、本当に良い物件なのか、自分自身で納得した上で申し込む必要があります。業者任せにしすぎず、相場を理解しておくなど不動産屋に行く前の事前準備が重要です。

次からは、湘南で好条件の物件をゲットするための、具体的な方法を５つのステップに分けてご紹介していきます。

湘南移住を成功させるための５ステップ

エリアを決める

湘南の定義は曖昧ですが、おそらくこのあたりでイメージしていただいている方が多いのではないでしょうか。
おおよそこの５つに分類されるかと思います。それぞれ見て行きましょう。

藤沢エリア
辻堂エリア
茅ヶ崎エリア
鎌倉エリア
逗子エリア

海までも歩いてすぐに行けて、かつ駅近が希望であれば、１、藤沢エリアの南側がおすすめです。

まず、藤沢駅から片瀬江ノ島駅まで小田急江ノ島線が通っているので、駅近、海近を実現させることができます。鵠沼海岸駅か片瀬江ノ島駅最寄りの物件がおすすめです。他のエリアですと、海に近いほど駅が遠くなってしまいます。
小田急線と江ノ電はだいたい平行して通っているので、その間に住めば両方の駅を利用することができます。藤沢市に住んでいながら、鎌倉までも気軽に行けてしまいます。

東京と違って神奈川は最寄り駅は一つが当たり前なので、このエリアは特殊だと言えます。さらに、湘南モノレールも通っているので、都心へ通う頻度の高い方には、３駅利用できる江ノ島駅付近がおすすめです。
逆にその分家賃が高めで、物件が少ないエリアでもあり、競争率も高く、駐車場付きの物件やファミリー向けは極端に少ないです。

また、鵠沼松が岡や片瀬エリアなどは、住宅街で細い道が多いので、車初心者には難易度が高いです。
車を持っているなど、駅からの距離が気にならないのであれば、2から５も視野に入れてもらった方が良いでしょう。

２、辻堂エリアは、何と言ってもテラスモール湘南がめちゃくちゃ便利です。映画館もあり、ファミリー層には大変便利なエリアです。また、海までの道におしゃれなカフェや飲食店なども多いです。
北口のテラスモール周辺には、分譲マンションも数多く建っており、武蔵小杉のような洗練された雰囲気もあります。一方で南口はのんびりとしたビーチ感のある雰囲気があり、両方楽しめるのが魅力です。

さらに家賃を抑えたいのであれば藤沢市のお隣の茅ヶ崎市、３、茅ヶ崎エリアがおすすめです。
茅ヶ崎駅も駅ビルが充実していたり、海までの道に小洒落たお店もチラホラあったりするので、車があれば便利な街だと言えます。サザンで有名なサザンビーチもあります。

４、鎌倉エリアについては、江ノ電の七里ガ浜駅から鎌倉駅までを指しています。七里ガ浜にはビルズやロンハーマンが、材木座には材木座テラスがあり、とてもおしゃれな雰囲気です。一方、長谷など神社やお寺が多いエリアもあり、両方の雰囲気を楽しむことができます。その分家賃も高めなのと、そもそもあまり賃貸物件の無いエリアになります。ファミリー向けの物件を探すのは特に難しいです。

５、逗子については、コロナ前から移住先として人気でした。理由は、JRの始発駅という点です。ラッシュ時に通勤する方にとっては始発駅というのはポイントが高いです。茅ヶ崎、辻堂、藤沢駅がある東海道線はラッシュ時かなり混みますし、始発駅ではありませんので、移住したいけどリモートで無い方には逗子がおすすめです！

また、葉山まで足を伸ばせば、森戸海岸などいくつかビーチがあります。片瀬江ノ島よりも海が綺麗なのもポイントです。また、片瀬江ノ島はアクセスが良い分、若者が多く、海の家付近は夏になると渋谷のセンター街のような治安になります…落ち着いて海を楽しみたい方にも逗子はおすすめです！

デメリットは、駅近くに物件が少なく、車がないと不便であることと、古い物件が多く、築浅の物件が無いことです。古めのアパートか、家賃の高い分譲マンションしかないため、適度なお値段で適度な設備の物件がありません。また、車が無い場合は、バス便で逗子駅まで出ることになります。

以上を踏まえて、ご自身の条件と照らし合わせて順位付けしてみましょう。
なお、「百聞は一見にしかず」ですので、実際に行ってみるのも重要です。次のステップの相場などそのエリアの知識を入れた上で、街の雰囲気を感じに行ってみてください。

SUUMOなどで相場を調べる

エリアの順位付けができたら、そのエリアでご自身の条件を加えてSUUMOで検索してみましょう。
そこで、すんなりと希望の物件が希望の価格で出てきたならOKです。

しかし、ここでおそらく希望の物件が少ない、もしくは予算オーバー、そもそも無いという事態が起こるのではないでしょうか。そこで落ち込まずに、事実を受け入れ、エリアを変えていく、もしくは条件で優先度の低いものを外していきましょう。

SUUMOの検索で出てこないということは、あなたの希望する物件は「待てば出てくる」のではなく、「条件が厳しすぎる」ことがほとんどです。

また、この作業を繰り返すと、より自分のお部屋探しの条件が鮮明になってきます。

例えば、「自転車があれば駅からは多少遠くても良いから、築浅に住みたい！」とか、
「オートロック付きであれば予算プラス１万円にしても良いかな」とか、
「古くても、お風呂さえ綺麗ならアリ！」といった感じです。
この作業をする前に、やみくもに不動産業者に問い合わせをしてしまうと、人によっては営業マンに流されてお部屋を申し込んでしまったり、興味のない物件の内見をして時間を無駄にしてしまうことになります。

また、湘南エリア特有だと思いますが、海に近いほど家賃が高く、競争率が高いということです。
みなさん東海道線の南側に絞って探していますが、北側も視野に入れるとぐんと選択幅が広がります。
実は北側の方がお得な物件があったりするので、検討する際は視野に入れてみてください

見直した条件を元に、複数の不動産屋に問い合わせをする

ご自身のお部屋探しの条件と、気になる物件が出て初めてお問い合わせ作業に入ります。問い合わせをする際には、以下のような内容で連絡すると良いでしょう。

内見したい物件
マストな条件と、妥協できる条件
引っ越ししたい時期

あらかじめ条件を送っておけば、他にまだネットに出ていない物件があればおすすめしてくれるでしょう。また、マストな条件と妥協できる条件の両方をお伝えすることで、担当者もより的確にあなたの希望を理解してくれるでしょう。

引っ越し時期については、先すぎるとまだ物件を決めない人なんだな、と嫌煙されてしまう可能性も高いです。1〜3ヵ月前から探すのがベストですが、まだ決められない場合は良い物件があればすぐ決めますと伝えておきましょう。

問い合わせについては、3~5社ほど問い合わせしましょう。気になる物件を掲載している会社に問い合わせするほか、足りなければ住みたいエリアの近くの不動産屋を検索してみてください。大抵、ホームページに問い合わせ方法がわかりやすく記載されています。可能であれば、電話番号を記載しておきましょう。営業担当はメールアドレスだけの人より、電話番号まで入れている人の方が本気度が高いと判断するので、すぐにレスポンスがあるはずです。

また、電話ですと営業担当者の声が聞けるので、メールではわからない、合う、合わないが見えてくるはずです。「この人強引そうだな..」とか「新人さんで詳しくなさそうだな..」などといった感じです。
同じ会社でも支店や担当者によって営業スタイルは違うので、せっかくお世話になるのであれば、気持ちよく契約できそうな人に探してもらいたいですよね。

また、担当者によってはたまたまお客様が立て込んでいて忙しく、レスポンスが遅い可能性があります。そうこうしているうちに、人気物件は無くなってしまう可能性もあるため、レスポンスの速さも重要です。

営業マンを一人に決める必要はないので、複数人同時平行してお付き合いしながら探していきましょう。

内見をする、もしくは内見をしないで決める

内見をして、初期費用の見積もりを出してもらってからじっくり考えて、お申し込みをする、というのが通常の流れだと思いますが、良い物件は内見開始前にお申し込みが入って募集が終了になるケースがほとんどです。

出来るだけ条件の良い物件をゲットするための必勝法は「見ないで申し込みをすること」です。

こんなことを言うと、「え？見ないで決めるとか無理でしょ？」「早く決めてもらいたいだけなのでは？」と思われてしまうのですが、ぜひ事前に知っておいてもらいたくお伝えしています！
前提としては条件をしっかりと固めた上で、何件かそのエリアで物件を内見しておき、この好条件で物件が出たら、見ないでも申し込む！と決心できるようにしておくこと。

もちろん、外観から確認はしましょう。外から見るだけで、明らかに日当たりが悪そう、とか、駐車場が止めにくそう、などある程度のマイナスポイントはチェックすることができます。お部屋の状態については、内見しないとわかりませんが、築浅であればおおよそ写真の通りだと思います。また、大手施工メーカーであれば、同じような内容で他の物件が内見できる可能性もあるので、営業マンに聞いてみましょう。

初期費用を交渉してみる

やっと希望の物件にお申し込みすることになった時に、まず気になるのは初期費用ではないでしょうか。
残念ながら、湘南エリアで値引き交渉は難しいと考えてください。なぜなら、大家さん的には、お客様に困ってないので、値引きされるくらいなら別の方で、となりますよね。
もし、あなたの希望する物件がしばらく空室だった物件の場合は、可能性がありますので、交渉してみましょう。しかし基本的には難しいと考えて、ダメ元で交渉してみるくらいのスタンスでいてください。
ちなみに、交渉する場合、「少し安くなりませんか？」よりも具体的に「この費用削れませんか？」と聞くのがポイントです。一般的に交渉の余地がある費用は下記の通りです。